旧・悠久の大陸 6

(執筆日:2008年01月26日)

 この人、強そうだ。
 龍介はすぐに逃げようと思った。
 だが、回れ右をしようとするよりも早く、身体が透けた。
「あ、あれっ?」
 この瞬間に消えるとは、青年も思っていなかったようだ。驚いた顔で龍介を見ていた。
 龍介の身体はあっという間に掻き消えてしまった。

「…………」
 強制的にゲームから追い出されたらしい。
「嘘、なんで?」
 布団の上に起き上がった龍介は、ヘッドセットを装着しなおし、再び寝てみた。
『前回のゲーム終了から三十分以上経過しなければ、ゲーム再開できません』
 ヘッドセットから音声が流れてきた。
 龍介は再び起き上がる。
「えっ?なんでだよっ?どゆこと?」
 説明書を開いた。どうやらこのゲームは一定時間が経過すると、強制終了する仕組らしい。人体の健康を考えれば当たり前の機能なのかもしれないが、長時間ゲームをやりたい龍介にとっては迷惑きわまりなかった。
「えーと、長時間プレイしたい人は。なになに?ヘッドセットに設定のつまみがある?どれどれ。あーこれかっ。でも、最大で五時間まで……」
 どうやら連続五時間以上はプレイできない設定になっていた。
 人体の健康を考えれば、当然ともいえる機能だ。
「……メシでも食うか」
 とにかく最低でも三十分は待たなければ、ゲームの再開は不可能なのだ。

つづく