旧・悠久の大陸 13

(執筆日:20080127日)

 力づくでベッドに押さえつけられ、体重をかけられていた。足の間に割り込む身体。押し付けられてくる腰。しかもそれはすでに、ある程度の硬さと熱を持ち始めていて、これが冗談ではないことを証明していた。
「じょ……冗談だったら、やめて、くれ……っ」
「冗談?」
 エルクは真顔でさらに腰を押し付けてきた。
「俺が冗談でこんなことする奴に見えるか?」
「見えないから怖いんだよっ」
 龍介は本気で怯え、目には涙がにじんでいた。男と股間を重ねるために、龍介はこのゲームを始めたわけではない。エッチなことをしたいと思ってはいたが、相手が男では台無しだ。
「やだ……っ。ホントにやだっ……」
 龍介はなんとかエルクを押しのけようとするのだが、そうすればそうするほど、エルクは密着してくる。
「やめろってば……っこの変態っ」
 ようやく突き飛ばせた。エルクがベッドから転がり落ちる。その隙に龍介はベッドから降りたが、足がガクガクと震えて思うように歩けなかった。今度は足首に何かが絡みついて引っ張られる。焦りながら足首を見ると、生きた蔓のようなものが巻きついていた。
 それを操っていたのはエルクだ。龍介は蔓に空中へと持ち上げられ、逆さまに吊るされた。
「いい眺めだな」
「降ろせよっ変態っ」
「命の恩人に向かって変態なんて、よく言えたもんだな」
「変態だろっ。こんな服着せるし、いきなり襲ってくるしっ」
「いいか。俺は礼は絶対にもらうからな」
 きっぱりと宣言され、龍介は泣きたい思いだった。
「もう、やだよぉ……」
「使わずに上手くいけばと思ってたけど、やっぱ無理か……」
 エルクがなにやら呟いて、粉のようなものを流人に向かって吹きかけてきた。
 なにかの魔法の粉らしい。

つづく