悠久の大陸 20

(掲載日:2018年6月13日)

 ウラクの町から出て雑木林のほうへと向かうと、ザラクのダンジョンへの入り口がある。ダンジョンの外は彼らから見て弱い敵しか出ないが、ダンジョンの中は急に強くなる。
 雑魚でさえも強めなので、ボスは相当強い。リュウトとスオウにとっては弱いボスモンスターなのだが、まだレベルの低いナツキには勝てる気がしない敵である。
 ガクガクと足が震えるのは力が入らないからだ。振動もピストンもないが、入っているというだけで、どうしようもなく身体が熱い。
「リュウト、むりだよ……っ、戦えない……っ」
 ナツキは必死で訴えたが、誰も聞いてくれない。スオウは一応心配してくれているようだが、リュウトと意見が違うわけではなさそうだ。
 ダンジョンの中に入ると、猿の形をしたモンスターがいきなり現れた。
「うわあっ」
 ナツキは必死で剣を振るった。ザンッと音がしてモンスターが霧散する。
「……はぁっ、はぁっ、はぁっ、はぁっ……」
 体内にバイブが入っているせいで、いつもの倍以上の労力が必要だった。
「まだこれは弱いほうだ。先に進むともっと強いのが出る」
 リュウトが告げる。彼がどういうつもりなのかわからないままだが、とにかくこの状態で戦うしかないのだろう。ナツキは奥歯を噛み締めた。
 コウモリの形をしたモンスターが現れた。頭上から攻撃され、ダメージを負う。
「うわっ……」
 ザンッ。スオウが剣を振り上げた。モンスターがたちまち消えていく。
(……すごい汗)
 ナツキは自分が汗だくになっていたことに気づいた。軽くめまいもする。こんなにフラフラした状態で戦えるわけがない。勝手にログアウトしたら、きっと後でお仕置きされるのだろう。今逃げるのと後でお仕置きされるのと、どっちがマシだろう。
「ナツキッ!」
 スオウが大声で呼んだ。ナツキの目の前を獣の爪がかすめる。反射的によろめいたナツキは、かろうじてダメージを受けずに済む。見ると、ヒョウのような姿をした額に第三の目を持つモンスターだった。唸り声をあげている。
 ふと、ここで倒されたほうが楽なのではと、ナツキの脳裏で誘惑の声がした。その瞬間、いきなり尻の中で突き上げる動きが襲ってきて、思わず声をあげた。
「あぁっ……!」
 へなへなとその場に膝をつく。尻の中でバイブがピストン運動をしていた。突き上げられるたびに、ナツキはビクビクと小さく跳ねる。
「あっ、あっ……あっ……!」
「おい、リュウトッ!」
「ナツキ、立て。立って、戦え」
「どんなスパルタだよ」
 呆れるスオウには構わず、リュウトは手の中のリモコンをいじる。ふっとピストンの動きが消え、ナツキはよろよろと立ち上がった。しかしすぐにガクンと崩れ落ちる。
「やぁっ……むり……っ」
 頬を紅潮させながら熱い息を吐き出すナツキは、どう見ても色気のかたまりで、スオウがごくりとツバを飲み込んだ。
「俺の戦闘力もなくなりそうだぜ」
「いいから雑魚を倒せ、スオウ」
「俺に命令すんな」
 スオウはリュウトを軽くにらみつけながら、剣を振り上げる。ヒョウの形をしたモンスターが霧散した。
 リュウトはナツキに近寄り腕をつかむと、強引に立ち上がらせた。ナツキの目元に涙がにじんでいる。
「……も、やだ……取って……取りたい」
「だめだ」
 リュウトはリモコンのスイッチを入れ、弱にした。弱い振動のみが尻の中で起こり、ナツキは震えながらも一応は立てる。このまま歩けというのだろう。従いたくなかったが、ナツキは必死で足を踏み出した。
「……はぁ……はぁ、はぁ……」
 そんな状態のままダンジョンを進むことになり、ナツキは何度も意識が朦朧としたが、倒れそうになるたびにスイッチがオフになり、歩きだすと弱の振動にさいなまれる状態になっていた。雑魚モンスターのほとんどはリュウトとスオウで倒していて、ナツキはまるで役に立たない存在に成り果てていた。
 それでもなんとかダンジョンの奥へと進み、残るはボスモンスターの待つ部屋のみとなった。
「ナツキ、ドアを開けて」
 ボスの待つ部屋には扉があった。リュウトに言われるままナツキは必死で扉を開ける。その向こうに立ちはだかっていたのは、巨大で太った鬼のようなモンスターだった。ガシャーン、ガシャーンとどこかで音がする。ボスモンスターの足音だった。
 ナツキはたちまち震え上がる。
「ナツキ、ここはRPGだ。遅かれ早かれこういう強敵と戦うことになる。今まで俺たちに守られて、生きるか死ぬかのような切羽詰まった状況には遭遇してなかっただろ? いつまでも生ぬるいゲームをしてたら、強い敵とは戦えないままだ」
「……言ってることは、わかる、けど……それと、バイブを突っ込むのと、何の関係が……」
「いいから、ナツキ戦ってこい、ボスと」
 リュウトはそう告げた瞬間に、リモコンのスイッチを強にした。
「ひゃああああああああうっ……!」
 いきなり尻を突き上げられ、ナツキが崩れ落ちる。
「やぁっ、だめっ……むりっ……いくっ……あぁっ……」
 ピストンバイブに突き上げられるたびに、尻がビクビクと揺れる。
「……だめっ……いくっ……あぁあっ……」
 ナツキは苦しそうに自分の股間をつかんだ。勃起をきつく握り、こすりあげたい衝動と戦う。そんな彼の目の前に、ボスモンスターが立ちはだかった。
「……あ……」
 ボスモンスターが腕を振り上げた。恐怖でナツキの思考が停止する。だがピストンバイブに執拗に突き上げられた身体は、たちまち達しそうになる。ナツキは身動きできないまま混乱した。
「あっ……あっ、あっ、いく……っ、いあぁぁぁああぁ……っ」
 ビクビクと全身が跳ね上がった瞬間、ボスモンスターの鋭い爪が振り下ろされた。
「ナツキィィィィィ……っ!」
 スオウの叫び声が聞こえた。絶頂と殺される痛みが同時に起こり、ナツキの意識はたちまち暗闇へと落ちた。
「…………ハッ」
 ナツキはガバッと顔をあげた。自分の両手を見つめる。たった今、死んだはずだった。殺されたはずだった。なのに、生きている。
「あっ……」
 部屋の中にボスモンスターはいなかった。
「あ、あれ……?」
「ナツキ、きみは一度死んだ。でも俺が生き返らせた。ゲームの中だからね。何度死んでも生き返らせることができる。初めて死んだ感想はどんな感じだった?」
 ナツキは膝をつき、ガクガクと小刻みに震えながらリュウトを見た。
「……き、気持ち、よかった……」
「エクスタシー中に殺されたんだ。俺はきみにそれを味わってもらいたかった。たまらない感覚だったろ?」
「……でも、怖い……でも、気持ちいい……あぁ、なんか、俺、変……」
「あんまりナツキを変態に育てるなよ」
 スオウが呆れた声でぼやいた。
「ここまで感度が高く育ったんだ。ナツキにはもっと気持ちよくなってもらいたいだろ?」
 リュウトは悪びれた様子もなく言い放った。
「このゲームではモンスターにやられる時も生々しく感じる。ナツキは俺たちがずっと守ってしまったから、モンスターに倒される感覚を知らないままだった。遅かれ早かれいずれ起こる。それなら、気持ちよく死んだほうがいいだろ? 身体がこの感覚を覚えてしまったから、これでナツキはこの先モンスターに倒されるたびにエクスタシーを思い出すようになる」
「モンスターに倒されるたびにイッちゃうってこと?」
「俺の計算ではね」
 リュウトがリモコンのスイッチを入れた。ナツキがビクンッと跳ねる。
「ひゃあああああっ……」
「これはずっとつけておきたいなあ」
「やだっ、たのむ……から、取って……もう、取って……っ、あぁうっ……」
 ナツキは床に爪を立て、ビクンッビクンッと跳ねる。何度も立て続けにイキすぎて、もうわけがわからなくなっていた。
「……あーもう、やっべえ。ナツキの中に挿れたくなってきた。イッてるナツキをただ眺めてるだけってのも楽しいけど、結構つらい……」
 スオウが自分の股間をぎゅっとつかんだ。
「なら、宿屋に戻ろうか。ボスも倒したし、アイテムもいろいろ手に入ったから」
 リュウトが喜々として告げる。二人はナツキの左右に立って腕をつかみ、やや強引に立ち上がらせた。
 ナツキは足に力が入らず、内股になってしまう。歩き出す二人に引っ張られながら、よろよろと足を踏み出した。
「……リュウト、スイッチ、止めて……。イッちゃう、から……っ」
 はあはあと苦しい息を吐きながらナツキが訴えた。
「う……っ、あっ、あぁっ……」
 また達した。初めのうちは射精を伴う絶頂だったが、いつしかドライオーガズムばかりが押し寄せる。立て続けにずっとイッているので、頭が変になりそうだった。
「ナツキ、色っぽいよ」
 スオウは褒め言葉のつもりなのだろうが、やはりナツキは喜べなかった。それより早くこの状況から解放されたい。ピストンバイブに犯されたまま歩かされている状態なのだ。
「ひゃっ、あっ、んぅっ……」
 ひっきりなしに変な声が出てしまう。腰も変な風に動いてしまう。はたから見れば感じているようにしか見えないのだろうが、ナツキはもうこの状態をやめたいのだ。
「……あつ、あつ、い。熱い……」
「どこが熱いんだ?」
「あっ……お、おし、り……お尻、熱い……っ」
「宿屋に着いたら楽にしてやる」
「……はぁっ、いっちゃう……いってる……もう、やぁっ……」
 ナツキは自分でも、何を口走っているのかよくわからなくなっていた。
「……ねぇっ、ずっといっちゃうの。いくの止まらないの……っ。もう、止め、て……っ」
「宿屋に着くまで耐えるんだ、ナツキ」
 無茶なことをリュウトが言った。ナツキは半泣きのままリュウトとスオウを交互に見つめたが、ピストンバイブに負けてまたイッてしまった。
「うぁあっ、あぁっ……」
「ダンジョンはクリアしたら一瞬で外に出られる道がある。でも俺は町に一瞬で戻る魔法も使えるから、外に出たらそれでウラクの町に戻るぞ」
 達するナツキを無慈悲に眺めながら、リュウトが告げた。ナツキは思考の働かない頭でよくわからないまま、ただこくこくと頷いた。
 リュウトの言う通り、ダンジョンからはすぐに出られた。そして一瞬でウラクの町にも戻れた。だが、到着した場所は町の入口で、そこからまた宿屋まで歩かなくてはならない。
 ピストンバイブのスイッチが切れた。ナツキは内心で安堵しながら、二人に連れられるまま歩く。足の震えは止まらなかった。感じすぎて力が入らないのだ。
 宿屋の二階の一番奥の部屋にようやく到着し、ナツキはうつ伏せでベッドに倒れ込んだ。力尽きたように、はあはあと息をしていると、スオウの手が伸びてきてナツキの装備を外し始めた。
「……ひぁあっ……」
 股間に固定されていたラバーベルトが外され、ズルっとピストンバイブを引き抜かれる。スオウの手で、うつ伏せのまま腰を高く持ち上げられた。さんざんピストンバイブに犯されていた部分はぱっくりと口を開き、スオウの欲情を盛大に煽った。
 身につけているものを脱ぎ捨て股間を露わにしたスオウは、ためらいなく怒張をナツキの尻に押し込んだ。ナツキがビクンッと跳ねる。
「ひゃあああああああっ……熱いっ……おっきい……っ」
 スオウの肉茎はピストンバイブよりも遥かに大きく、長かった。奥の奥まで犯されて、ナツキは思わず目を見開く。
「やぁぁぁぁっ……おしり、気持ちいいっ……気持ちいいよぉ……っ」
 スオウはナツキの尻をがっしりとつかみ、狂ったように腰を打ち付けた。粘膜がぐちゃぐちゃとかき乱され、ナツキは飲み込めなかった唾液をだらだらと唇の端からこぼす。目は陶酔したように虚空をさまよい、目の前のシーツを強くつかんでいた。
「イッてるのかナツキ。俺に突かれて気持ちいいのか」
「……あぁっ、うぅっんっ……もっと、突いて……っ、ズンズンして……っ」
 スオウは興奮が止まらず、何かに取り憑かれたように腰を叩きつけた。乱暴なほど激しいのに、理性の崩壊したナツキには快感しかなかった。もはや何も考えられず、ひっきりなしに達し続けるだけだ。
「うっ……」
 スオウが吐精した。熱い体液がナツキの奥に放たれる。ナツキはビクビクと震え、絶頂を持て余すようにもがいた。
「……あっ、あぁっ、んぅっ、んっ……」
 スオウが勢いよく引き抜くと、ナツキはビクンッと跳ねた。
「……ひゃぁぁぁんっ……」
 もうどんな風にされても気持ちよさしかなかった。ナツキはベッドの上でぐったりとする。いきなりぐるんとひっくり返された。見ると、スオウではなく下腹部をむき出しにしたリュウトだった。
 左右に大きく足を開かれ、持ち上げられた。腰が浮く。リュウトは膝立ちのまま屹立を押し込んできた。
「……ひぁうっ……」
 浮いた腰のまま激しく貫かれる。快楽堕ちしたナツキに対して、スオウもリュウトも容赦がない。ナツキは盛大にのけぞり、喉をそらした。
「……あぁっ、んっ、あっ、いくっ……いっちゃう……っ」
「すっかり淫乱になったなあ、おまえ。俺のこれがもっと欲しいか?」
「……ほし、ぃっ、もっと……ちょうだ……っ、ぐちゅぐちゅして……っ」
「奥まで突いてほしいの?」
 ナツキはこくこくとうなずいた。怒張にこねくりまわされる粘膜は熱く疼き、ナツキを盛大に狂わせていく。前立腺の存在をはっきりと感じ取れそうなほど、気持ちよくてたまらなかった。直接そこを突かれなくても、周辺をこすられるだけでも気持ちいい。
 ナツキは蕩けたように顔も緩み、突き上げられるたびに腹の上で揺れる性器を惜しげもなくさらけ出していた。
「やらしい身体だな、ナツキ」
 リュウトがそうつぶやいた時、スオウがナツキの頭付近に移動してきた。再び頭をもたげた性器をナツキの手に握らせる。スオウは自ら腰を動かし、ナツキの手のひらに欲望をこすりつけた。一瞬だけナツキは視線をそちらへ向けたが、リュウトが腰を叩きつけてきたので、たちまち何も考えられなくなった。

つづく