ひな祭り

ひな祭りには縁がない俺に、なぜか十二単を着せる彼。

おしろいに口紅と、完全に女装させられた。

鏡に映る俺を満足気に眺めながら、背後から抱きしめてくる彼。

「今日からおまえは俺だけのお雛様だから」

うっとりと耳元で囁いてきた。