白い煙が揺れた。

煙草をくわえる彼の唇を眺め、俺はグラスをあおる。

昨夜あの唇が。記憶を辿って赤面する。

まだ覚えてるあの感触。

俺は人差し指で自分の唇に触れた。

柔らかさを思い出し、また赤面する。

「何ジロジロ見てんだよ」

不機嫌なふりして照れる彼が可愛かった。